すさみ町の夏②

 琴の滝でのシダさんぽを終えて、知人のなっちゃんが姉妹で営むスパイスカレーのお店 カレータナカでランチ。あいがけカレーに半熟たまご、副菜多めで最高。エビ好きにはたまらなくおいしいカレー◎

 なっちゃんの笑顔は相変わらず可愛くて、でも前よりちょっと大人っぽいかんじ。すさみで腰をすえてカレー屋さんやってるのがかっこいい。”友人”と呼ぶのはなれなれしいかもしれないと思うので”知人”と書いたけど、”友達の妹”みたいな親近感を勝手にもってる。お店で会えてよかった。身内びいきなしに、とってもおいしいカレーでした!はぁ〜、すさみ最高。

 午後は、江須崎(えすざき)を散策。ここも天然記念物指定の島。ホソバカナワラビ、オニヤブソテツがわさわさ。案内板によるとマツバランが生えているらしいが、遊歩道を外れて散策は禁じられているため見つけられずざんねん。鬱蒼と繁る森のどこかでごきげんに生えているのかな。(ここはちょっと蚊が多めなので、蚊除け対策は必須)


 夜は、界隈で人気のゲストハウスLacoma さんに宿泊して、翌日ご一緒いただく植物の専門家のAさんと合流。ゆっこが予約して用意してくれた夕食は、豪華なすさみの新鮮食材もりもりの彩りオードブル!

 すさみ駅近くに店舗を構える、本業思想家、生業お寺の和尚、副業ピザショップのシェフの池上さんFesta di salvezzaお手製のもの。カジキの刺身をアレンジしたおかずがやたら美味しい。どれもお酒にあう!(私は授乳中で飲めないのでがまん)ゲストハウスのオーナーのさっちゃんも一緒にワイワイ楽しい夕食でした。(さっちゃん、ベビ連れ対応ありがとうございました!とても居心地良い空間でした。)

 おいしい夕食で弾む会話。Aさんも息子さんが小さいときは、一緒に各地へ植物散策に出かけていたそうで、ぽつりぽつり思い出すように話してくれたことが胸に沁む。
 「子どもがいろんな人や出来事との出会うことは大切だと思うし、そうしてた。でも、小さい子どもはその子なりに世界をもっているから、ひと所でじっくり自分の世界を創りそだてる時間も大切だったなと後から思うよ」って。

 私もベビ助を連れまわしすぎかな、と気にしていたことなので、この言葉はよく効いた。なんでもやり過ぎると良いことなくて、子と私のつりあいをみながらやってくしかないな〜、と思いながら、ベビ助を寝かしつけた。

 すさみ最終日は、Aさんとゆっことシダ散策。植物にまつわるお仕事のお話や、このあたりの植物探索について話を聞かせてもらいながら、ゆるゆるとシダを探し歩く贅沢な時間でした。
 今回の旅のメイン、本州最北端のヘゴちゃん。大人の事情で道路沿いから遠目の観察。木々の合間にひょこっと短足なヘゴが生えているのを確認しました。場所特定を防ぐため、写真も公開できないのだけど、立派に生えていたことだけご報告します◎えらいところに胞子が到着したもんだ。このままひっそりごきげんに生え続けておくれー!

  そういえば、南紀を旅していると、人家の庭や石垣にオオタニワタリの立派な株を目撃することが多々あった。自生とは思えないので、ご先祖さんがどこかから移植したのだろうか…。天然記念物レベルの森が侵されたことは問題だけど、時が過ぎれば、動物園の動物みたく「保護」されているともいえる。そこで胞子をばら蒔いて、風に乗ってヘゴちゃんみたく、野生に発芽したらいいなと思う。

 いやはや、滞在時間が短いものの、ベビ助と共にでできる最大限で、すさみを楽しませてもらえた。魅力的な人たちやお店を紹介してくれた友人ゆっこに感謝です。ありがとう!


 ジオパワーあふれるすさみ。何度も訪れて、いろんな表情を発見したい。次は、古座川沿いでシダ観察して勉強する合宿ができたらいいなあ。

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