葉っぱ、ろくじゅうし

シケチシダの幼い葉の横にチョウがとまっています

6月25日土曜日 くもり
 奈良の斑鳩から家族旅行でしだのすみかへ来園してくれました。3人のお子さんとご夫妻で5名さま。なんと、中学2年生の娘さんがしだのすみかを見つけてくれたのです。なんと嬉しいことでしょう。ようこそ、しだのすみかへ。

 13時にご来園、軽く自己紹介をして、吉野山を2時間ほどシダにまみれるおさんぽ。そして、しだのすみかでおやつタイム。シダのフロッタージュで遊んだり、暖炉のストーブに火をつけて煙突の煙を眺めてみたり。夕立の雨がすぎたあと、お別れの時間になりました。

 シダにまみれるおさんぽは、園内のイノモトソウ、ホラシノブ、ゲジゲジシダ、ゼンマイを簡単に観察したあと、いざ外へ。小山神社の石垣でマメヅタ、イヌシダにふれて観察。それから中千本にある「シダの井戸」(私が勝手に名付けた井戸)で、井戸の中のリョウメンシダ、イワガネゼンマイをみつけました。

 透きとおった井戸水を、穴の空いたバケツで汲み上げると、とても冷たい!気持ちい〜!とみんなで手をつけて涼みました。お父さんによると、手を冷やすと一番カラダが冷えるそうな。熱中症になりかけのときは手を冷そう。

 それから杉の森、桜の森へ進み、奥丹尻の杉の古株まで立ち止まっては歩き進みました。クラマゴケ、ワラビやイワヒメワラビを観察。杉の古株に登ったり、サワガニ採りをして遊んでると、ゴロゴロと雷がなりはじめたので、しだのすみかへもどりました。

・マメヅタの胞子葉はどれ?細長くて裏につぶつぶがびっしりだね!
・イヌシダの胞子のうは、ルーペで覗き込むと毛がたくさん!
・つぶつぶ胞子のう(ソーラス)の中に、胞子は64個!
 「葉っぱ(8×8)、ろくじゅうし!」
 お父さんのようなギャグセンスが私もほしい、、!
・トクサはやすり紙でいうと、何番レベル?「…調べます。」
・ワラビの蜜腺をめがけてアリがいっぱい集まってる!
・小さな沢でサワガニ探し♩みんなで石をひっくり返す。
・跳ねるバッタや、きれいなお花。
・「ピ〜ぃ!」鹿の鳴き声にもみんなおどろき。


お子さんたちはアート教室に通っているそうで、フロッタージュづくりでは、こだわりのシダの葉の配置や色の工夫をしてくれてました。その発想力に私もワクワクする。(もっと画材や装飾素材を用意したいなあ。)

夕立がザーッと降るを待ってるあいだ、薪割りをして暖炉のストーブに火をつけて、モクモクとえんとつから煙がでるのを眺めたりして。なごりおしくもお別れの時間がきました。

後日、お母さんからうれしいメッセージをいただきました。

おはようございます。
先日は長い時間楽しませて頂きありがとうございました。
優しくとても喋りやすい茉実さんだったこそ、子ども達がずっと興味を持って過ごしてくれたのだと思います♡
主人はいつもあんな感じなのですが、温かく返して頂き感謝です。
教えてもらった翌日。いままで気にもしていなかった植物のなかにもいろんな種類のシダがあると見えるようになり世界が広がったようでした。
子どもたちはもちろん家族にとって大切な日になりました(* ´ ▽ ` *)
また会える日を楽しみにしてます🌿

実は、お子さんたちがシダ話を飽きずに熱心に聞いてくれるので、ついつい、私はオトナ向きのマニアックな話を展開しそうになり、はしゃぎすぎたらいけないと、簡略的にお話ししたり、ガイドとしてちょっとふにゃふにゃしてしまったと反省していたのです。もっとシダパワーをビビビーっとしたかった、、。


ところが、お母さんからのメールと、娘さんからも感想メールがあって、ほっと安心。子どもさんたちが、すっかり「シダの目」になって斑鳩の町を歩いていると想像すると、しみじみとうれしいです。ありがとうございました。

春夏秋冬いろんな季節に、またのんびりと遊びにきてくださいね。

吉野山の七曲坂、紫陽花がきれい

2 thoughts on “葉っぱ、ろくじゅうし

  1. 桶谷佳世 より:

    気取らない文章が魅力 ブログ 楽しみが増えました!
    6月に薪割り、火入れ  しだのすみか の温もりが伝わってきます!
    温かい素敵な家族の御訪問、何よりでした!!
    シダの目人が、5人増えましたね!!

    1. mami kinoshita より:

      いつも応援してくださりありがとうございます^^
      いろんなご縁をいただけてうれしいですね!

mami kinoshita へ返信する コメントをキャンセル

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です